かかりつけって何?~あなたが対話したい人はだれですか?

かかりつけって何?~あなたが対話したい人はだれですか?

かかりつけって何?
私たちは、かかりつけっていうと医師を想定しています。
しかし、かかりつけって、医師だけでしょうか?

 

かかりつけ医は、以下のように明記されています。
令和5年9月29日 第102回社会保障審議会医療部会 資料より
来年度の医療介護障害の同時改定には、以下が示されています。
医療・介護の連携機能及び提供体制等の基盤強化【地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律、医療法、介護保険法、高確法等】
① かかりつけ医機能について、国民への情報提供の強化や、かかりつけ医機能の報告に基づく地域での協議の仕組みを構築し、協議を踏まえて医療・介護の各種計画に反映する。
② 医療・介護サービスの質の向上を図るため、医療保険者と介護保険者が被保険者等に係る医療・介護情報の収集・提供等を行う事業を一体的に実施することとし、
介護保険者が行う当該事業を地域支援事業として位置付ける。
③ 医療法人や介護サービス事業者に経営情報の報告義務を課した上で当該情報に係るデータベースを整備する。
④ 地域医療連携推進法人制度について一定の要件のもと個人立の病院等や介護事業所等が参加できる仕組みを導入する。
⑤ 出資持分の定めのある医療法人が出資持分の定めのない医療法人に移行する際の計画の認定制度について、期限の延長(令和5年9月末→令和8年12月末)等を行う。

さまざまな地域で活動する、医師たち、武田以知郎さん、中村伸一さんのお二人は、医師一人ではなく、多職種のチームで在宅医療を実施しています。
かかりつけ医ではあるが、かかりつけは医師だけではない。
ケアマネジャー、看護師、薬剤師、管理栄養士、セラピスト
そういった多職種での役割、そして、対話する人たちにより関わっています。
本来なら、かかりつけは、どの職種がなってもいい。
かかりつけ薬局という言葉があるように

 

【講師紹介】
■武田 以知郎(たけだ いちろう)さん

 NPO法人Life is Beautiful 理事
 自治医科大学卒業後、県立奈良病院を経て、数々の診療所等でへき地医療、地域医療、在宅医療に尽力。2010年から明日香村国民健康保険診療所所長。

明日香村では、武田先生が中心となって患者さん・家族ら地域の人々の信頼を得ていることが伝わってくる一方で、訪問看護師や研修医らがチームとなり、武田先生がいなくても地域の人々が安心できる医療体制が構築されていることが映画からも垣間見えます。

「一人のヒーローが活躍する“ウルトラマンモデル”ではなく、仲間と助け合う“アンパンマンモデル”を目指しています」という武田先生ですが、昨日今日でできたことではなく、武田先生が明日香の地で長い年月をかけて、地域を耕してこられたからこその“現在”の明日香村があります。

「地域“で”医療をする、と地域“の”医療をする。“で”と“の”の間には大きな違いがありますよね」と武田先生。地域“の”医療のありのままからは、病院の外での患者さんのいつもの暮らしに想いを馳せることをはじめ、在宅医療、地域医療におけるたくさんの大切なことが描き出されています。

 

■中村 伸一(なかむら しんいち)さん

医師になって3年目、京都との県境にある福井県名田庄村(現:おおい町名田庄地区)の診療所にただ一人の医師として赴任。
以来、住民たちの命と健康を支え続けている。村の気候や風土、暮らしを熟知し、患者のほとんどは顔なじみ。症状や痛みを抑えることがすべてという治療ではなく、患者一人一人がいきいきと過ごすためには何が必要かを考える。
自ら「名田庄の専門医」とし、地域のこと、そして患者一人一人のバックグラウンドを頭に詰めこみ、患者の人生に寄り添い続けている。

旧名田庄村時代には、自宅で最期を迎える人が実に4割。全国平均の3倍にものぼり、「病気になっても、できるだけ家族とともに過ごしたい」と願っている。その願いを支えるため、訪問診療と組織作りに取り組んでいる。ケアマネージャーやヘルパーなどの介護スタッフ、保健師などと緊密に連携し、三位一体で患者と家族を支えるシステムを構築。

2009年1月NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で地域医療のスペシャリストとして紹介され、“神の手”系ではない、患者の日常を支える“総合医”として注目された。
また、「家族に看取られて家で死にたい」という住民の切なる願いをかなえるために村を地域医療の理想郷にしようと奔走する姿は小池徹平主演のNHK-BSプレミアムドラマ『ドロクター』としてドラマ化された。
全国国保診療施設協議会副会長、自治医科大学臨床教授を歴任。
現在、日本専門医機構の総合診療専門医に関する委員会 ワーキンググループの委員として、総合診療の新たな制度設計に関わっていた。

◎著書
『入門!自宅で大往生―あなたもなれる「家逝き」達人・看取り名人』(中央公論新社)
『寄りそ医―支えあう住民と医師の物語』(KADOKAWA)
『自宅で大往生』(中公新書ラクレ)
『サヨナラの準備』(KADOKAWA)

【モデレーター】
佐々木 淳(ささきじゅん)さん
医療法人社団 悠翔会 理事長
NPO法人Life is Beautiful 理事

 

・対象
 介護・医療・その他
 健康に関心のあるすべての方
 

【主催】NPO法人Life is Beautiful
【協賛】・株式会社gene ・ひろいし歯科クリニック ・医療法人純康会徳地歯科医院 ・ケアショップハル ・株式会社とよみ・合同会社 Link Heart ヴィータ訪問看護ステーション ・株式会社日進FULFIL ・株式会社佳林カリン薬局・プロタッグ・パートナーズ(税理士法人)國場事務所・医療法人清藤クリニック・株式会社aba・株式会社アーチ在宅リハビリテーション研究所・株式会社おおきに

登壇者:
武田 以知郎,中村 伸一,佐々木 淳
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